教育実践学研究所プレスリリ-ス 2026年2月11日
小学生姉妹がお土産用岩石から世界的貴重なセミ化石を発見
―化石は30万年前の全長62mmの世界最大級―
化石好きな小学生姉妹(2年生と5年生)が、お土産用に販売していた岩石から、世界的貴重なセミ化石を発見しました。セミ化石は30万年前のもので、ほぼ全体が保存された見事なもので大きさは全長62mmもあり、セミ化石としては世界最大のものでした。化石は、昆虫化石の専門家である教育実践学研究所長(慶應義塾横浜初等部非常勤講師)の相場博明博士とセミ分類の専門家である埼玉大学名誉教授の林正美博士により研究され、2026年2月5日に、日本古生物学会の国際誌Paleontological Researchのオンライン版で公開されました。
発見者は東京都東久留米市の四ノ宮麻帆さん(小5)と由乃さん(小2)で、母親の知佳さんが、化石好きの二人に楽しんでもらおうと個人的に栃木県那須塩原市にある「木の葉化石園」でお土産用として販売していた岩石を取り寄せました。二人が割ってみると、セミの頭部のようなものが出てきました。何の化石かわからなかったので、「塩原化石教育プロジェクト」のホームページを見て、昆虫化石の専門家である相場博明氏に連絡をしました。
連絡を受けた相場博明氏は、セミ化石の可能性があるのですぐに送ってくれるように連絡しました。そして、届けられた化石を丁寧にクリーニングしたら頭部以外に、胸部、腹部、翅などの全体が現れたのです。セミの化石は、奇跡の化石と言われるチョウ化石と同じくらいに世界的に貴重なものです。今まで世界からは45種しか報告されていません。しかもそのほとんどが、翅などの断片であり、体の全体が残されているものはわずかです。
化石は、日本にも生息するアカエゾゼミにもっとも形態が近いことがわかりました。アカエゾゼミは、近年数が著しく減少しており、20以上の都府県で絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定されている種です。しかし、翅の形態や模様で異なる点もあり完全には一致しませんでした。この違いはこの化石がエゾゼミ属の祖先的な形態を示している可能性があり、エゾゼミ属が更新世という時代に多様化したという仮説を裏付ける証拠になることが示唆されました。


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